Excel(Web版)のOfficeスクリプトについて

ExcelのWeb版のみ利用可能なOfficeスクリプトについて

ExcelのWeb版のみでかつ、365ユーザーのみが利用可能な機能として、記事タイトルのOfficeスクリプトがプレビュー機能ではありますが実装されています

まだまだ検証を始めたばかりなので、少しずつ記事に出来ればと考えています

まずもって、なにがこの機能の利点かと言いますと現在拡張されている将来性のある機能であることにつきます
VBAは進化をやめて久しい言語です
無くなることはあり得ないとは思いますが、衰退することも止む無いのかもしれません

その1番の理由が、共有時にVBAが利用できない点が大きいです
2020年はコロナという世の中の大きな変化を否応なしに求められました
そこで大きな変化となったのが、在宅勤務の存在です

出社せずに自宅で業務を遠隔にて行う
この形態においてExcelの最大の弱点が大きく露見する形となってしまいました

その最大の弱点こそ、共有・共同編集の弱さです

共有機能に関してはかなり昔からある機能ですが、なかなかクセがあり
うまく編集が保存されていなかったり、いろいろ不安定な部分がありました

しかし、現在はWebを介する形で共同編集が可能となります
Teamsにおいても共同編集(同時編集)が可能です
他の人が開いているので、読み取り専用で開く必要があったり
編集が完了したので保存したら他の人の編集データを上書きして消失させてしまったり…
保存のたびに使用しているであろう人に連絡を取って、閉じてもらったり、編集を中断してもらったり…
これらを一挙に解決してくれる共同同時編集は、今までのExcelにおいて考えても圧倒的に画期的です

ですが、ここで残念なお知らせです
共同編集環境ではVBAが使われへん!という死の宣告のようなものです

もちろんマクロブックを編集することも出来ますし、上書き保存したからといってマクロが無くなることもありません
ただただマクロが実行できないだけです

VBAのヘビーユーザーのだいごろもこれにはお手上げです
どうしようもないです「だって、仕様だもの」

この画期的な共同同時編集の便利さとVBAの便利さの間に挟まれ、まさにどちらに両足を付けるか思い悩む日々を悶々と過ごすことになります

ところがどっこいです
どちらに両足を付けるか悩んでいた、その間から割って入ってきたのがこのOfficeスクリプトです

これはWeb版のみ利用可能なので、Teamsでの作業時には利用できません

このOfficeスクリプトは、まさに自動処理を行う機能なのです
しかもVBAと同じくマクロの記録的にコードの自動作成も行える優れものです

もちろんまだまだ機能的にもVBAにはとても追いつきませんが、PowerAutomateと組み合わせることが可能なのです
自動実行は言わずもがなで、今後機能が追加されるであろうこのアプリとの連携を考えると居ても立っても居られない気持ちになります
どちらに跳ぼうか迷っていた時に、遥か天空から鋭く急降下して、いきなり背中を鷲掴みにされて大空高く連れ去られて行ってしまったような気持ちです

クラウド上の処理のため、処理速度は非常にゆったりしていますが、それだって今後のことを考えれば問題ないです

ちなみに、Officeスクリプト単体では正直あまり使わないかもしれません
なぜなら自動実行では無いので、手動実行するのならVBAの方が圧倒的に早くいろんなことが出来るからです

PowerAutomateとの連携時には引数の設定により、相互にデータのやりとりも行えます
これは非常に大きなことで、処理時間を度外視すれば
PowerAppsで委任がサポートされていないExcelですが、検索取得処理をOfficeスクリプトに任せて答えの数件をPowerAutomate経由で取得すれば2000件のアイテムを超えるデータを扱えることになります

Officeスクリプト単体では使い勝手は微妙ですが、これらのOfficeアプリとの連携を考えると非常に強力な処理が作成できそうです

VBAユーザーの皆様!これからはこのOfficeスクリプトにも注目をしましょう

ただ、Officeスクリプトは言語がVBAではなく、TypeScriptという別の言語ですけどね(ズコーっ!)