Excel再計算の実行(全ブック対象)

Application.Calculate は開いている全ブックの必要セルのみを再計算します。Application.CalculateFull は全セルを強制再計算します。

'必要なセルのみ再計算(高速)
Application.Calculate
'全セルを強制再計算(重い処理)
Application.CalculateFull

再計算を行うにはApplication.Calculateメソッドを使用します。
このメソッドは、再計算が必要なセルだけを更新するため、高速に処理できます。

Excelに対して再計算の実行を行いますが、対象は開かれている全てのブックのうち再計算が必要なセルです。
全セルを強制的に再計算したい場合はApplication.CalculateFullメソッドを使用します。

このメソッドは全てのセルを対象とするため処理が重く、負荷が大きくなります。
更新漏れがなくなるという安心感はありますが、通常の処理では基本的にApplication.Calculateメソッドの利用が推奨されます。

利用場面としては、処理中に再計算を手動にして停止している状態で、一度再計算を実行しておきたい時などが挙げられます。
処理の最後に1回だけ実行するなど頻繁に利用しない場合は、実際に使ってみて動作の重さが気になるようであれば切り替える形でも良いでしょう。
なお、自動計算を処理中に手動計算へ切り替えている場合は、自動計算に設定を戻せば再計算されるため、このメソッドを使う必要はありません。

なお指定のブックのみを再計算する場合は、Workbookオブジェクトに直接「Calculate」メソッドは存在しません
そのため、対象ブックの全シートをループして「Worksheet.Calculate」を実行する方法が一般的です。
同様に、セル範囲単位では「Range.Calculate」を使えます。
必要に応じてループ処理を組み合わせることで柔軟に再計算を制御できます。
詳しくは以下の記事で解説しています。